2016
11/15
魅地探索(4) 石川県輪島市
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魅地探索
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石川県
隔月刊ドクターズプラザ2016年11月号掲載
「輪島塗」と「祭り」の観光都市。
テレビドラマ『まれ』で注目を集める
白米の千枚田等の美しい景観が、日本初の世界農業遺産に指定
古くから観光都市として栄えていた輪島市。その目玉となるのは今も昔と変わらず、「輪島塗」に代表される工芸品である。全盛期には人口の半分が輪島塗の関係者だったといわれているが、その高級志向が裏目に出て、バブル崩壊後は需要が減少。職人が次々に町を離れるなど、存続の危機に見舞われる。さまざまな施策で需要回復を図ってきたが、その決定打となったのがドラマ『まれ』だ。若年層を中心に認知度が上がり、売上も徐々に回復しつつある。
一方、日本海に面した立地を活かした漁業や水産業も盛んだ。市内の港には漁船が1,000隻以上停泊。「地元の若者は就職難知らず」ともいわれている。また、国内では数少なくなった海女漁も行われている。
漁業と比べると産業としての規模が小さい農業だが、古くから続く白米の千枚田をはじめとする美しい景観は注目を集め、「能登の里山・里海」として日本初の世界農業遺産に指定されている。それら農産物や海産物を売る「輪島の朝市」もまた、観光の大きな目玉となっている。

千枚田あぜのきらめき(写真提供:輪島市役所)
輪島の住民は祭好きとしても知られ、毎年8月に4日間にわたって開催される「輪島大祭」をはじめとする地元の祭りで、熱狂する姿が見られる。輪島市をはじめ能登地区全体で催される「能登のキリコ祭り」は、文化庁によって日本遺産(Japanheritage)の第1号に認定された。

輪島大祭(写真提供:輪島市役所)
◆輪島市の概要
人口/28,499人(男性:13,466人・女性:15,033人)
世帯数/12,911世帯
(2016年9月1日現在)
能登半島の北西にある輪島市は、豊かな緑と海に囲まれた人口約2万8,000人の町です。中世に曹洞宗の本山「總持寺」が開かれ、北前船の世紀には「親の湊」と呼ばれ海上交通の要衝として栄えるとともに、江戸中期以降は漆器業(輪島塗)が盛んになりました。また、大納言平時忠(だいなごんたいらのときただ)をはじめ、平家伝説が数多く残る地でもあります。現在、「漆の里」「禅の里」「平家の里」の3つの里構想を前面に、町の魅力を発信しています。
(輪島市ホームページより)
◆輪島市へのアクセス

(輪島市パンフレットより)
地域外の方々の協力を得ながら、豊富な観光資源をアピールしていきたい

輪島市交流政策部観光課
誘客推進室次長 平正秋 氏(右)
主事 相上詩織里 氏(左)
いまの輪島市の人口は2万8,000人くらい。旧門前町と合併したいまの輪島市が誕生した10年前と比べて、ここ数年は人口減少が加速しています。一方、北陸新幹線の開通や朝ドラ「まれ」の効果により観光客は増えています。
こうしたことから輪島市では交流人口の増加を目指し、輪島塗をはじめ、さまざまな観光資源の魅力発信に注力しています。昨年は、入込み数も宿泊数も、前年比約30%増となるなど、その成果が現れています。
一方、白米千枚田で毎年開催している「あぜのきらめき」は、太陽光を利用したLEDでピンク色と黄色が交互に光る「ペットボタル」を2万個以上田んぼのあぜ道に設置したイルミネーションであり、多くの来場者に感動を与え高評価を得ています。
また、2009年に総務省が制定した「地域おこし協力隊」制度を活用し、4年前に首都圏から若手を呼び込み、農業や漁業、宿泊業などの場で活躍しています。
輪島の人間は元来、商売っ気がなく自分たちをアピールするのも苦手。また人口減少が進むなかでは、地域の人間だけで新しいことに着手するにも限界があります。今後は、地域外の方々の力を借りながら、輪島の魅力を広く発信していければと考えています。