2022

07/01

魅地探索 鹿児島県指宿市

  • 魅地探索

鹿児島県の薩摩半島最南端に位置する指宿市。古来より指宿温泉で知られるこの地は、平成18年1月に旧指宿市、旧山川町、旧開聞町の1市2町が合併したことで新たな歴史の一歩を踏み出した。九州最大の湖である池田湖や“薩摩富士”と称される開聞岳、東シナ海に面した美しい海岸線を有し、1年を通して温暖な気候で、“東洋のハワイ”とも呼ばれ、人気の観光地として国内外に知られている。

湯量の多さで国内有数の温泉地

温暖な気候で“東洋のハワイ”の異名も

ユニークな「砂むし温泉」が人気の指宿温泉は、湯量の多さが特徴で、1,000を超える泉源を擁する。市内には温泉宿のほかに数多くの公衆浴場が点在。また、一部の一般家庭にも温泉管が引かれており、蛇口をひねれば自宅で温泉を楽しむことができるので、この地を移住先に選ぶ人も多い。毎年9月末の土日には、温泉という大地の恵みに感謝する「指宿温泉祭」が開催される。この祭りは指宿市の一大イベントで、お囃子の演奏に合わせて神輿が市内を練り歩くほか、露店や花火大会も恒例行事となっている。

砂むし温泉(写真提供:指宿市)

 

指宿のイベントといえば、毎年1月に開催される日本で一番早いマラソン大会の「いぶすき菜の花マラソン大会」も有名だ。開聞岳をはじめとする指宿の観光スポットを巡るアップダウンの激しいコース設定だが、全国各地から多くのランナーが参加する。約2,000人の市民ボランティアによるサポートや、焼き空豆、ぜんざいなどのおもてなし、途切れることのない応援を目当てに参加するランナーも少なくない。他には、“東洋のハワイ”の別称にちなんで8月末に開催される「いぶすきフラフェスティバル」も人気のイベントだ。

菜の花マラソン(写真提供:指宿市)

指宿市内には多くの観光スポットが点在し、中でも幻の怪獣イッシーで有名な池田湖や開聞岳と並んで人気なのが、鹿児島湾に浮かぶ周囲約3kmの小さな島、知林ヶ島だ。毎年3~10月までの期間、大潮または中潮の干潮時にのみ、島と陸をつなぐ約800mの砂の道が出現。その様子から“神秘の島”と呼ばれ、縁結びのパワースポットにもなっている。

知林ヶ島(写真提供:指宿市)

名物の砂むし温泉を核に国内外から観光誘客。ポケモンとのコラボで幅広い層にアピール

指宿市役所 産業振興部 観光課 観光PR係

横峯里美氏

新型コロナ感染拡大の前、指宿市には年間約370万人の観光客が訪れていました。九州近県や東京、大阪などからの国内旅行客のほか、鹿児島空港と直行便で結ばれている台湾や香港など、海外からの旅行者も多く見られました。

砂むし温泉、池田湖、開聞岳、知林ヶ島といった観光資源に恵まれ、また「いぶすき菜の花マラソン大会」や「指宿温泉祭」などのイベントも人気となっています。また、温暖な気候や温泉熱を生かしたエコな農業も盛んで、マンゴーやオクラ、コロナ禍で人気が高まっている観葉植物の産地としても知られています。海も近いことから、鹿児島湾で水揚げされた新鮮な魚を食べることができる「道の駅」やお食事処などのスポットも充実しています。

さらに近年は、「イーブイ好き」と指宿市と名前の語呂が似ているご縁で、人気ポケモンのイーブイのマンホールを世界で初めて設置しました。市内には、イーブイの進化形を含む9種類のポケモンマンホールがあり、指宿観光とあわせてマンホール巡りを楽しむことができます。指宿市を知らなかった人や読めなかった人にも知っていただき、国内外から多くの方に来ていただいています。

残念ながら新型コロナウイルスの感染拡大によって、2020年、21年と各種イベント等が中止となり、移動の制限などもあって観光客は激減。街の活気が失われていましたが、今年に入ってようやく規制が緩和され、観光スポットにも賑わいが戻りつつあります。

お客さまに安心して観光を楽しんでいただけるよう、これからも市内の宿泊業、飲食業、医療機関など関係団体と連携を図り、コロナ対策を徹底した安心・安全な観光地として、おもてなしをしていきますので、ぜひ指宿市にお越しください。

■指宿市の概要(令和4年6月1日現在)

人口/37,926人(男性17,672人、女性20,254人)

世帯数/17,578世帯

指宿市は、鹿児島県の薩摩半島最南端に位置し、JR日本最南端の駅である「西大山駅」があります。

平成18年1月1日に旧指宿市・旧山川町・旧開聞町の1市2町が合併して誕生した面積約148.81㎢のまちで、九州最大の湖である「池田湖」や薩摩富士と称される「開聞岳」、東シナ海や錦江湾などの美しい海岸線を有しています。

(指宿市ウェブサイトより)

フォントサイズ-+=