2021

01/23

生活習慣を見直そう

  • 栄養

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梅田 やすこ
ヘルシーフードラボ代表 管理栄養士 

ドクターズプラザ2021年1月号掲載

コロナ時代の栄養管理

コロナ感染症により、自宅で過ごす時間が増えたことで生活リズムが不規則になったというお子さまやご家庭が多くなり、特に睡眠時間が短くなったといわれています。睡眠をしっかり取り、早寝・早起きをすることは、身体の発育と脳や心の発達に重要です。

<生活リズムチェック>

□子どもが朝、一人で起きられない。
□朝食を食べないことが多い。
□午前中、眠そうで元気がない。   
□朝昼夜の食事時間が一定しない。
□夜寝る時間が日によって異なる。
□布団に入ってからなかなか寝られない。
□夜寝るのは10時を過ぎることが多い。
□テレビやビデオを見たり、ゲームをして夜を過ごすことが多い。
□親が深夜に帰宅した際、子どもが起きてしまうことが多い。
□共働きで夜、子どもと遅くまで遊ぶことが多い。

●当てはまるものが0〜1個
素晴らしい! 朝日のチカラをたっぷり浴びていますね☆
●当てはまるものが2〜4個
お子さんは寝不足予備軍です。夜は9時ごろには寝る習慣をつけましょう。
●当てはまるものが5〜8個
お子さんの生活リズムは乱れ気味です。食事、遊ぶ、寝るなどのリズムを毎日一定にしましょう。
●当てはまるものが9個以上
お子さんは慢性的な睡眠不足状態。夜型生活を改めましょう。

〈睡眠中に分泌されるホルモンや物質〉

成長ホルモン
深いノンレム期に多く分泌され、脳や身体の成長、回復に必要です。

メラトニン
細胞を守る働きがあり、小児期に多く分泌されます。ぐっすりと眠ることで、体内時計も行います。夜の光(夜更かし)によって分泌は抑えられてしまいます。

コルチゾール
朝目覚めたときにピークになり、快適な目覚めを促します。またストレスに立ち向かうときになくてはならないホルモンです。

セロトニン
朝の光により活性が高まる神経伝達物質。セロトニンの活性が下がると精神的に不安定になり、気分が滅入り、攻撃性や衝動性が高まります。

生活リズムを整えるポイント

〈 朝 〉
•決まった時間に起こす(7時までには起こしましょう)
•朝の光を浴びる
•決まった時間に朝食を食べる

子どもを起こすと不機嫌だから、朝静かに寝ていてくれると自分の時間をつくれるからなどの理由から子どもが自ら起きるのを待つという保護者の方もいます。しかし早起きは生活リズム改善の基本です。早寝早起き生活のスタートにあたっては、5分くらいの早起きではなく、30分ほど早く起こし、まずは朝の光を浴びさせてあげましょう。

〈 昼 〉
•体をよく動かす
•決まった時間に昼食を食べる
•お昼寝は15時までには切り上げる

夕方まで子どもが寝ていても、そのままにしている保護者の方が多いようです。これが就寝時間を遅くする大きな要因になってしまいます。

 〈 夜 〉
•決まった時間に夕食を食べる 
•お風呂はぬるめに
•早めに寝室を暗くする
•「入眠儀式」をつくる(背中をトントンする、読み聞かせなど)

家族のコミュニケーションも大切ではありますが、家族の帰りを待つことで夕食やお風呂が遅くなるご家庭もあり、それが要因で遅寝になることもあります。また寝る前にテレビやゲーム、スマホを見たりすると脳が興奮して、寝つきが悪くなるので控えましょう。食べることも大切ですが夕食のボリュームを少なくすることも寝つきや朝の目覚めを良くするポイントです。まずは1日から始めてみてください。

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