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コミュニケーションが鍵。診療放射線技師と地域医療の魅力

平山 美咲 さん

Sabio,MFF

帝京大学医療技術学部 診療放射線学科4年生

医療系学生インタビュー(41)

自分の興味を掛け合わせ見つけた診療放射線技師という仕事

―医学に興味を持ったきっかけを教えてください。

平山 小さい頃、喘息のため病院へ通っていたのですが、働く看護師さんの姿を見ているうちに、自分も将来は看護師の仕事に就きたいと思うようになりました。また、ちょうどその頃に、祖父が前立腺がんで亡くなったことも理由の一つです。がんが発覚した時には、既にだいぶ進行していたので、もし家族に医療関係者がいたら、もっと早く気付くことができたかもしれないと感じるようになりました。

―診療放射線学科を選んだのはなぜですか?

平山 大学受験に向けて進路を選ぶ時、自分が目指す先は本当に看護師で良いのだろうか? と考えるようになり、医療現場には他にどのような仕事があるのか調べるようになりました。高校の授業では物理が好きだったので、医療と物理が掛け合わさるものをと探すうちに、診療放射線技師という仕事を知ったんです。そんな時、中学生の頃バスケでけがをしてしまってMRIで検査をしたことを思い出しました。とても優しくしてくださった技師さんが印象に残っていて、私も診療放射線技師になりたいと思い進みました。

―学生生活はどのように過ごしていますか?

平山 授業では医学系から理工系まで幅広く学んでいます。1年生は基礎科目で、物理と化学、生物の基礎を学び、2年生から放射線に関係する科目が増えました。3年生から実習が始まり、今は4年生なので、国家試験対策の勉強を主にしています。授業以外の場でも医療について多く学びたいと思ったことや、学生同士で意見交換がしたいと思ったことから、学内では社会学研究会とSabio(サビオ)というディベートサークル、また手話サークルに所属し、学外ではMFF(メディカルフューチャーフェス)という学生団体に所属しました。MFFは年に2回大きなイベントを主催してあらゆるジャンルの講師の方を招くのですが、普段は自分たち向けにテーマを決めて、小さな講演会を企画したりディスカッション、勉強会をしたりしています。私は広報の幹部も務めていたので、イベントの際にSNSを使って発信をしたり、広告のバナーを作ったりしていました。

―社会学研究会は、具体的にどのようなことをするのでしょうか?

平山 過疎地に行って、医療の実態を学びます。私は1年生と2年生の時に現地へ実習に行きましたが、特に1年生の時に行った北海道の上川町が心に残っています。2泊3日の実習だったのですが、向こうでは地域診療所の医師が家庭医のように、家族全員を診ることが印象的でした。家系図をたどり、親がかかった病気から患者さんの病気を検討したり、最近の出来事など生活について会話をしていく中で、原因を探っていったりします。一つ一つの診察内容がとても濃く感じました。また、診療放射線技師の方も患者さんとのコミュニケーションが多く、とてもアットホームな検査を行っていました。都会では要点のみの会話が主で、さっと検査を終わらせていく印象です。実習中は、レントゲンのポジショニングを、実際の患者さんへさせていただけたことも、とても勉強になりました。

過疎地での実習を機に再び看護師の道を視野に

―将来の夢を教えてください。

平山 初めは診療放射線技師になると決めていましたが、過疎地での実習に参加したことで、自分も看護師の道を目指したいと再び思うようになりました。受付や待合、診療など多くの場面で患者さんと関わる現地の看護師さんの姿を見て、自分も最初から最後まで患者さんに携わりたいと思ったんです。診療放射線技師としては診察の一部にしか携われないので、将来的には看護師の免許を取得し、地域医療に携わりたいと考えています。まず卒業後3年間は診療放射線技師として知識を得て、その後看護学校へ進みたいです。そのために診療放射線技師として大学病院に入り、いろいろな症例を診て、地域医療の道へ進む時に備え多くの知識を身に付けたいです。

―最後に後輩へ何かメッセージがありましたらお願いします。

平山 診療放射線技師は、想像以上にコミュニケーションが大事な仕事だと思います。私自身、1年生の時は他の仕事に比べコミュニケーションが少ない職種だと想像していましたが、実際に実習に出てみると、その重要性に気付きました。医師や看護師に比べて、短い時間内で検査内容を的確に伝え、患者さんに理解してもらわなければなりません。そのためには人に伝える能力がとても大切だと思います。私の場合はSabioやMFFに入ったことで、ディスカッションをする機会が増えました。Sabioは、2年前に医学部の方が立ち上げてくれた部活で、毎月の活動では主に、ゲストの方を呼んで講演会を開き、定例会では今、話題のトピックなどからテーマを決めチームや個人で調べて共有するなどの活動をしています。現在は23名ほどの部員数ですが、国際保健の話など自分たちが気になっている今の医療現場について勉強し、意見を交換し合える熱い仲間です。自分の知らなかった医療ニュースを知るきっかけにもなりました。後輩の皆さんにも、このような活動に参加するなど、できるだけ多くの人と会話する機会を、低学年のうちから設けてほしいと思います。

 

ドクターズプラザ2020年9月号掲載

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