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エンターテイメント要素を加え、前向きな気持ちになれる病院づくりを!

武藤 康輔 さん

Medical Future Fes

防衛医科大学医学部医学科4年

医療系学生インタビュー (26)

迅速かつ的確に診療できる尊敬する父の存在

――医師を目指そうと思ったきっかけは何でしょうか?

武藤 父も母も医者で病院を経営しており、幼い頃から医療がそばにある環境で育ったことが大きかったと思います。ただ、全然違う分野を考えていた時期もありました。両親が医者と言うと「病院を継ぐため」と思われがちですが、そういうわけではないんです。継げと言われたこともありません。でも、特に父のことは医師として、とても尊敬しています。例えば人に病気のことを尋ねられると、「この症状には、この治療法がいい」ということを、迅速かつ的確に答えられる。また、人の変化にすぐ気付ける人なんです。処置も素早く、何より優しい。そういう父の背中をずっと見てきたこともあり、父は僕の中で本当に大きい存在ですね。

――ご両親の存在が大きいのですね。大学の勉強は、得意不得意はありますか?

武藤 理論的に考えて答えを導き出せる科目が好きで、循環器の授業が好きです。実は心臓は理論的な臓器で、例えば「ここの筋肉が悪いから、心臓から循環する血が少なく、身体に不具合が生じる」という結論をしっかり出すことができるんです。逆に、膠原病の授業は苦手ですね。膠原病は病気のメガニズムがまだ解明されておらず、治療法を暗記しなければいけない。循環器とは正反対なんです。

企画書はいらない!  自由に楽しく学ぶことを大切に

――現在はMFF(Medical FutureFes)の代表をされていますが、どのようなきっかけでこの団体に入られたのですか?

武藤 2年生の頃、副代表をしていた知り合いから、幹部補佐を探しているのだけどやってみないか? と誘われたことが始まりです。MFFは医学部や看護学部、薬学部などさまざまな医療系の学部が集まって、幅広く医療を見ていくことが主体です。大学の勉強で僕たちが触れているのは西洋医学なので、東洋医学に触れてみようということもありますし、最近話題の人工知能と医療について勉強会を開いたことも。他にも、普段は学ばない経営について学ぶこともあります。先日は立教大学の法学部の学生を呼び、「21世紀型のリーダーシップ論」という題で話していただきました。活動としては月に1回の勉強会が定例活動ですが、毎年8月にはメインイベントである「Summer Fes」を行っています。

――「Summer Fes」というのは、どのようなことをされているのですか?

武藤 全国から150人前後の医療系学生が集まる勉強会です。昨年は「アロマ」や「チーム医療」、「VR認知症」「国際医療」などの講座や講演、学生団体やNPO、NGOによるプレゼンなどが行われました。大学では普段触れない内容を毎年コンテンツとして取り入れているので、多くの方に楽しみに来ていただけています。うちの団体は人数こそ少ないですが、その分仲が良く、規則もあまりないんです。そのため基本的には、メンバーからアイデアが出れば採用します。難しい企画書なども用意する必要はなく、自由に楽しく学ぶということを大切にしています。だからアイデアは、どんどん出てきますね。みんながモチベーション高く活動してくれています。

プラスアルファを積み重ねれば将来の活動範囲も広がっていく

――将来はどんな医者になりたいですか?

武藤 医者として一人前の経験と臨床能力を身に付けた後、病院経営に取り組んでみたいです。鍼灸や漢方など東洋医学に興味があるので、西洋医学と東洋医学を絡めた病院を経営できたらいいなと。そこにエンターテイメント要素も加えたいと思っています。今の病院は結構殺風景と言いますか、行くと暗い気持ちになると思うんです。実際に僕が入院していた時も、気分がどうしても下がっていってしまって。その体験から、もっと前向きな気持ちになれる病院を作りたいと思うようになりました。また、研鑽を積んで、ゆくゆくは離島医療にも関わりたいです。

――後輩に何かメッセージがありましたらお願いします。

武藤 まず、医療系の他学部生とはもちろん、違う分野の学生と交流を持つこと。いろいろな人と話すこと話を聞くことは視野が広がりますし、医者として絶対に大切です。現場で患者さんと接する時に、その経験があれば相手の話に共通点を見出しやすく、信頼関係も築きやすくなると思います。あとは学生団体に限らず、勉強をしつつ何かプラスアルファの物事を行った方がいいと思いますね。両立していく力は将来現場に出た時に、診療をしながら研究や起業をしていく、というようにさまざまな方向へつながっていくと思うんです。多くを両立できるということは、自分のキャパシティも広くなっているということですから。また、キャパシティが広くなると、自分に余裕もでてきます。人って余裕があるときは人に優しくなれると思うんです。余裕があれば、将来現場に出た時に仕事に追われず、患者さんに優しくなれるのではないでしょうか。

最後に、学生のうちに、自分の武器ってなんだろう? と自問自答をしてみてください。もしもすでに分かっているのならその武器を伸ばす工夫を、ないと思うならば何かを身に付ける。僕の場合は楽しいイベントを企画できる、企画力が武器だと感じてます。

ドクターズプラザ2018年5月号掲載

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