2016

07/15

魅地探索(2) 北海道利尻町

  • 魅地探索

  • 北海道

北海道最北端の稚内から南西に53km、フェリーで片道約1時間40分の距離に位置する利尻島。円錐形の美しいシルエットを持つ利尻山に象徴される豊かな自然を擁し、島の一部は利尻礼文サロベツ国立公園として国定公園に指定されている。夏場は登山者を中心に多くの観光客で賑わいを見せる。また、江戸の昔から漁場を求めて多くの人々が移住してきた歴史を持つなど、海の幸の宝庫としても知られ、利尻昆布をはじめ、ウニ、アワビ、ナマコなどの栽培漁業も盛ん。「メイド・イン・リシリ」として国内外にその名が知られている。

隔月刊ドクターズプラザ2016年7月号掲載

メイドインリシリの海産物と利尻富士の大自然で観光客を魅了

利尻島のシンボルともいえる利尻山は標高1,721m

滑らかな稜線が富士山に似ていることから「利尻富士」とも呼ばれ、日本百名山にも選ばれている。リシリヒナゲシやボタンキンバイといった固有の高山植物が多く見られ、コマドリ、クマゲラ、オオワシなどのバードウォッチングも楽しめることから、夏場は登山者が多く訪れる。一方、冬の利尻山は雪質が良いことから山スキーの名所としても知られ、ニセコから流れてくるスキー客もいるという。

島の基幹産業は、多くの島民が従事する漁業。古くから水産資源の恩恵を受けてきた利尻島では、現在、水産資源をただ穫るのではなく、「つくり育ててから穫る」を合い言葉に掲げ、利尻昆布やウニ、アワビ、ナマコなどの栽培漁業を積極的に推進。21世紀の漁業の在り方を提示している。

うにとり体験(写真提供:利尻町役場)

島が1年で最も活気を帯びるのが、毎年6月に開催される、島を一周するランニング大会「利尻島悠遊賢人G(ゆうゆうランニング)」の時期。本土のみならず海外からも多くの参加者が訪れ、島内の宿泊施設がいっぱいになってしまうほどだという。ほかにも、同じ6月に開催される「利尻島内神社祭」や、8月に行われる利尻最大の夏祭り「利尻浮島まつり」などが有名。

北海道最西北端に位置するため厳寒のイメージがあるが、実際には対馬暖流の影響で、比較的温暖で穏やかな気候である。

ヘリコプターから見た利尻山(写真提供:利尻町役場)

魅力ある観光資源を最大限活かすため
地元住民との交流の場を広げています

利尻町まちづくり振興課商工観光振興係
係長 小 坂 勝 哉 氏(左)
利尻町役場利尻町まちづくり振興課
主事 工藤 海 斗 氏(右)

観光地としての利尻の最大の魅力は、やはり豊かな大自然です。2002年頃の“離島ブーム”の際には島外から多くの観光客が訪れました。ただ、近年は観光客数が徐々に減少しつつあります。長引く不況で国民のレジャー志向も安・近・短が主流になりつつあるなか、本土だけでなく、北海道内からも遠隔地にある利尻島には、なかなか足が向かないのかもしれません。

とはいえ、北海道に関するアンケートなどでも、興味がある観光スポットとして利尻島は必ず上位にくるくらいの魅力を持った場所であることも、また確かです。

豊かな観光資源を最大限活かすために、利尻ではいま改めて「観光地域づくり」に取り組んでいます。そのカギを握るのは“人”。大自然を求めて島を訪れる観光客を、地元住民がもてなし、交流を深めることによって、利尻の魅力をより深く理解していただくことができると考えます。2015年6月に利尻島西側の海岸沿いにオープンした「神居海岸パーク」では、ウニとり体験や利尻昆布も土産づくり体験といった体験型レジャーを提示しつつ、観光客と地元住民との交流を図っています。

また、多くの離島と同様に過疎化、高齢化が進む利尻では、島外からの移住・定住者を積極的に受け入れています。利尻町に「定住移住推進係」という専門の部署を設置。島外でのワークショップや、利尻島移住体験ツアーなどを実施。昨年は10人の移住者が来るなど、徐々に成果を挙げてきています。

◆利尻町の概要

人口/2,172人(男性:1,051人・女性:1,121人)
世帯数/1,130世帯  (H28年6月末現在)

北海道の北端・稚内市から西方約53Kmの日本海に浮かんでいるように見える島、「利尻島」の西南端に位置し、島の中心には秀峰利尻富士(1,721m)がそびえたっています。利尻町は昭和31年に利尻島内の四つの自治体の中から仙法志村と沓形町が合併してできました。春から夏にかけては数多くの高山植物が咲き、リシリコマドリをはじめ多くの野鳥がさえずる自然の宝庫です。  (利尻町ホームページより)

◆利尻町へのアクセス

 

 

 

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