Vol.149 2020年9月号
続・アクティブシニア
江畑 哲男 さん
(一社)全日本川柳協会副理事長、獨協大学オープンカレッジ講師
前回に続いて、アクティブシニアのお話。
過日、「学習人口の現状」を調べてみた。文部科学省の担当者に電話で趣旨を説明したところ、丁寧親切に資料を提供してくださった。ありがとうございました。
5千万人を超える巨大市場
その資料によれば、アクティブシニア(今回は文化部門に限定)の学習人口は、5千万人をゆうに超えているらしい。
大まかな数字を列挙しよう。
① 教育委員会、公民館等が開設する学級・講座の受講数……2,300万人
② 民間のカルチャーセンター受講数者 ……2,000万人
③ 知事部局・市町村部局が開設する学級・講座の受講者……800万人
④ 大学や高校の公開講座……200万人
むろん、延べ数ではある。
しかしながら、5千万人を超えるシニアが何らかの形で「学び」を追い求めているという事実には、改
めて驚かされた。ちなみに、小学生は645万人(うち、習いごと517万人、学習塾185万人)、中学生は、333万人(習いごと113万人、学習塾193万人)であった。習いごとと塾を合わせても、1千万人ほどにしかならない数字である。
スポーツ関連の統計に触れるスペースはなくなったが、シニア向けの市場は5千万人を超える。この現実を、皆さまはどうご覧になったであろうか。
では、佳作から披露しよう。
新元号お祝いしよう何食べる?(奈緒)
新学期私もジムの新入生(春野香)
よき友と医者付き合いを怠らず(明育)
病院食不味いくらいが丁度いい(安田蝸牛)
逆効果身体に良いもの食べ過ぎる(さちん)
オプジーポ命の前に金尽きそう(下手の横好き)
ステーキより子らが取り合う青魚(各下奈磨江)
終活を始めるためにもまず健康(いぇいこ)
ウォーキング迷う間に暗くなる(あずき)
体重計お前が悪い訳じゃない(アカエタカ)
有酸素運動息の仕方を忘れちゃう(ひさえ)
以下は、入選一歩手前の作品。
食っちゃ寝の合間に挟む運動習慣(まいける)
腰痛を言い出しにくい新婚生活(まるたく)
いずれも下五の字余り。リズムを大切に。
日々笑顔病気を隠す仮面かな(まみー)
「かな」が安易。
次回に期待しましょう。頑張りましょう。
では、お待ちかね。ベスト3作品を発表します。入選、おめでとうございます。
Vol.149の
ベスト作品
-
◎トップ賞
ウォーキング
自分と試合
しています
オジギソウ
-
看護師が
目当てセカンド
オピニオン
フーマー
-
再婚も
いいねなんだか
ジェネリック
しむらむし