Vol.138 2017年3月号

日本語は面白い

江畑 哲男

(一社)全日本川柳協会常任幹事、早稲田大学オープンカレッジ講師

おもしろ日本語の発見4

今月は投句がどっさり届いた。そう、まさしく「どっさり」という感じだった。
ところで、この「どっさり」。この種のオノマトペ(擬態語・擬声語)は、外国の人にはなかなか通じない。そんな話を書こうと思ったのだが、次回以降に譲る。今回は、多くの作品を拝見することにしたい。コメントも可能な限り付してみた。ご参考にしていただければ幸い。

▷節制ができない呪文アシタカラ(京塚金造)
カタカナ書きの「アシタカラ」が良い。
▷どの顔もマスクが並ぶ診療所 (荘子 隆)
「マスクが並ぶ」の擬人化が成功した。
▷若い子の人名読めたことがない (ジョン)
仰るとおり。クイズみたいです。
▷腰に膝あれれ痛いのどこだっけ(マルちゃん)
ポイントは「あれれ」。ユニークな作者。

以下は、コメントナシで失礼。
▷ウォーキング今では孫に付き添われ(じぃ〜ちゃん)
▷好物より嫌いなものを口にする (老虫)
▷今年こそ腹筋女子になる予定  (さき)
▷喫煙所いわば昔の座敷牢 (ナフタリン)
▷健康のためと言っては飲むお酒(あらかん)
▷病院へ通院出来る有難さ (しゃりべん太郎)
▷医者へ行く前にテレビで付ける知恵(一湖)
▷アイドルに夢中になって若返る(りこママ)
▷味よりも彩りをみる晩御飯  (あたふた)
▷孫の為薬飲み飲み遊園地     (龍)
▷子が出来て規則正しい生活に (さくなみ)

普段ならベスト3に入る作品が下記。

▷いらぬ影まで探し出すドックの手 (杉野ふみ子)
▷冷え性の女性の声は悩ましい (しむらむし)
お小言も言わせて下さいナ。
ボツ句の大半は、標語か下手な親父ギャグでした。川柳は標語でも、親父ギャグでもありません。

Vol.138
ベスト作品

  • 今月も

    使わなかった

    保険証

    豚汁

  • ウォーキング

    元気を積んで

    貯金する

    細野利奈

  • ダイエット

    3日続けて

    すぐ飽きる

    ねずみ花火