2017
05/15
魅地探索(7) 長崎県五島市
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魅地探索
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長崎県
隔月刊ドクターズプラザ2017年5月号掲載
歴史的な遺構と伝統文化。陰影に富んだ群島の大自然
大崎灯台など、自然景観を楽しめる観光スポットも多数
五島列島はそのほとんどを西海国立公園に指定されており、自然海浜や海触崖など陰影と変化に富んだ地形が特徴だ。五島市域内では福江島、奈留島をはじめ11の有人島があるが、うち6島は人口50人以下。ほかに男女群島と呼ばれる無人島群もある。これら恵まれた自然環境にあって、福江島には「日本一美しいビーチ」と呼ばれる高浜ビーチや、九州・本土の中で一番遅い日没を見ることができる大瀬崎灯台など、自然の景観を楽しむ観光スポットも数多い。

高浜海水浴場(写真提供;五島市)
また、こうした大自然を舞台にしたスポーツイベントも数多く開催されており、中でも毎年6月に開催される「五島長崎国際トライアスロン大会」では、多くの参加者や見物客が島を訪れ、賑わいを見せる。

バラモンキングゴール写真(写真提供;五島市)
一方でこのエリアは、江戸時代に潜伏キリシタンが移住してきており、明治政府によるキリシタン禁制の高札が撤去されると、信仰の拠点としていくつもの教会が建てられた。それらの教会は今も現存し、「旧五輪教会堂」や「江上天主堂」などのように国の重要文化財に指定された建造物もあり、観光客を集めている。また一方で五島藩の領地として栄えたことから、福江城趾や武家屋敷通り、五島氏庭園なども残っている。
交通は、福岡空港と長崎空港から福江島に直行便があるほか、長崎港と博多港からフェリーやジェットフォイルが、福江島と奈留島に就航している。また、五島市域の島々を巡る定期航路も充実している。
自然、歴史遺構、スポーツ。魅力的な観光資源のさらなる認知を進める

長崎県五島市観光物産課・課長補佐(観光物産班長)角野隆氏(左)と同課の香川諒一氏(右)、そして韓国から国際交流員できている朴善姈(パク ソンヨン)さん(中央)
五島市を訪れる観光客は年間21万人ほど。一時期、やや落ち込みを見せましたが、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産を世界遺産に推す動きが活発化する中で、再び注目を集めているようです。
観光客がピークを迎えるのは7月から8月上旬にかけてですが、この時期を挟むように二つの大きなスポーツイベントが市内で開催され、多くの集客があります。一つは毎年6月に福江島で開催される「五島長崎国際トライアスロン大会」。経済効果も大きく、島を挙げてこのビッグイベントを盛り上げます。また、お盆を過ぎて遠のく観光客を取り戻すために1987年からはじまった「五島列島夕やけマラソン」にも島の内外から多くの参加者が集まります。こうしたイベント時以外にも、農林漁業体験民宿の拡大を図っており、体験型修学旅行として関東や関西の中高生を数多く受け入れています。
現時点では、海外からの観光客は少ないですが、世界遺産に登録されればさまざまな地域からの集客が可能になるでしょう。とはいえ、地道なPR活動も重要です。近年では、毎年5月10日の「ごとうの日」に、五島市と新上五島町が共同で、長崎夢彩都横のおくんち広場にて観光・物産イベント「510列島まつり」を実施。今後は福岡での開催も決定しており、まずは足元の九州エリアから、五島の認知向上を図っていきたいと考えています。一方で、カトリック信者の多い韓国において、五島市内の教会を巡る巡礼ツアーを売り込み営業するなど、幅広くPR活動をしていきたいと考えています。

大瀬崎断崖夕日(写真提供;五島市)
◆五島市の概要
人口/37,775人(男性:17,725人・女性:20,050人)
世帯数/19,975世帯
(2017年3月31日現在)
五島市は、九州の最西端、長崎県の西方海上約100㎞に位置しています。大小152の島々からなる五島列島の南西部にあって、総面積は420.91㎢、11の有人島と52の無人島で構成されています。福江島の西側の海岸は、東シナ海の荒波を受け海蝕崖が連なり、特に大瀬崎の断崖、嵯峨島の火山海蝕崖は有名です。また、福江島、嵯峨島には、小型のスコリア丘および楯状火山の火山群があり、その特異な火山形は我が国でも珍しい存在となっています。島全体の景観は非常に美しく、その大部分が西海国立公園に指定されています。(五島市公式サイトより)
◆五島市へのアクセス
