2020
01/01
魅地探索(17) 秋田県男鹿市
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魅地探索
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秋田県
ドクターズプラザ2020年1月号掲載
伝統的なナマハゲとともに新たな魅力を発信する観光の町
大晦日の夜、「泣く子はいねえがー」と大声で叫びながら 家々を巡るナマハゲは、男鹿半島周辺で200年以上前から行われてきたとされる伝統的な民俗行事だ。男鹿のナマハゲは国の重要無形民俗文化財に指定されているほか、18年12月にはユネスコ無形文化遺産に登録されて話題となった。
今や日本中で知られる存在であるナマハゲは、この地域の一大観光資源となっており、ナマハゲに関する貴重な資料や体験コーナーが楽しめる「なまはげ館」、毎年2月に行われる「なまはげ柴灯(せど)まつり」、4月下旬から11月上旬にかけて常設公演としてライブ演奏が行われる「なまはげ太鼓」など、ナマハゲに関連するイベントや観光スポットは数多い。

なまはげ太鼓。2020年2月7日〜9日には、みちのく五大雪まつりの一つである「なまはげ柴灯まつり」が開催される(写真提供;男鹿市観光文化スポーツ部・観光課観光振興班
一方、毎年7月に開催され著名ロックミュージシャンが出演して1万人の参加者を集める「男鹿ナマハゲロックフェスティバル」のようなイベントやアクティビティも豊富。市内の寒風山ジオサイトの雄大な自然を楽しめるパラグライダーやシーカヤックといった体験型アクティビティも人気だ。

音楽のチカラで地域活性化を目指す事を目的にOGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL実行委員会が結成・スタート(写真提供;男鹿市観光文化スポーツ部・観光課観光振興班)
市内ではこれまで主要鉄道駅以外の二次交通網の整備が進んでいなかったが、近年サービスが始まったレンタサイクル「e-bike」を利用することで、各種観光スポットをアクティブに巡ることが可能となった。ここ数年はアジア圏などからの外国人観光客も増えており、レンタルのバイクを軽快に乗り回す外国人の姿も数多く目にする。

寒風山。風に乗って、男鹿を一望できる(写真提供;男鹿市観光文化スポーツ部・観光課観光振興班)
新しいスタイルの観光誘客を積極的に展開

男鹿市観光課
主事 仲村瑛里氏
18年12月に男鹿のナマハゲがユネスコ無形文化遺産に登録された効果で、19年は観光客の数が急激に増えてきました。こうした機会を活かすために、首都圏で出張キャンペーンを実施するなど、観光誘客のためのさまざまな取り組みに力を入れています。
また、自治体と民間企業が連携して観光事業を進めていくための男鹿市観光協会にDMO推進室が発足。クラウドファンディングを通じて出資者を募り、e-bike(電動アシスト付き自転車)を活用したレンタサイクル事業をスタートさせるなど、新たな視点からの観光振興に取り組んでいます。
男鹿市の観光客の多くは、東北や関東からのお客様。関西や西日本からは交通アクセスが悪いため誘客がはかどらず、今後の大きな課題となっています。一方、外国人観光客の数はここ数年で増加傾向にあり、英語版のパンフレットや各種案内を整備するなど、対応を進めています。
私自身も男鹿市出身で、一時期東京に住んでいましたが、男鹿の魅力を全国に発信したいと思って地元に戻ってきました。学生時代にカメラの勉強をしていたことがあったので、その経験を活かし、ビジュアルを駆使して外国人にも分かりやすく、男鹿の知られざる魅力を広くアピールできるような誘客施策を展開していければと考えています。
◆男鹿市の概要
人口/26,984人(男性12,816人、女性14,168人)
世帯数/12,889世帯
※令和元年10月31日現在
秋田県臨海部のほぼ中央に位置し、東西および南北ともに約24㎞、面積241.09㎢、日本海に突き出た半島の大部分が市域で、県都秋田市までは鉄道距離で39.6㎞、車で約45分の距離にあります。
男鹿半島は、米代川と雄物川の運搬土砂が堆積してできた砂州によって本陸と結ばれた「陸繋島」で、西部は山岳地形を呈して周囲は海岸段丘となっており、東部は沖積地および砂丘となっています。海と山、そして湖と変化に富んだ美しい自然環境に恵まれていることから、昭和48年5月、国定公園の指定を受けています。気候は日本海岸式気候区(日本海側の気候)に属し、内陸部より降雪も少なく、比較的温暖です。
(男鹿市市勢統計要覧平成30年版より)
◆男鹿市へのアクセス
