2019

08/29

腸を動かして便秘を解消しよう

  • エクササイズ

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文:TMG本部横浜支部健康支援室TMGFit・健康運動指導士 小宮 文菜
モデル:TMG本部横浜支部健康支援室TMGFit 平川 杏奈

DRP Healthcare magazine2019年9月号掲載

おうちでできる! 簡単エクササイズ

自律神経と腸の動き

腸の動きは自律神経の働きと関係があります。自律神経は、緊張や興奮したときに働く「交感神経」と、リラックスすると働く「副交感神経」からなり、アクセルとブレーキの役割をして全身を調整し、両者がバランスを取ることで健康を維持しています。例えば、血管で交感神経が働くとキュッと収縮し、副交感神経が働くと緩んで拡張します。一方、腸では交感神経が働くと動きが弱くなり、リラックスして副交感神経に切り替わると腸がよく動くようになります。

現代人は、仕事や家事、人間関係などの悩み事でストレスが多く、交感神経が働きやすい環境で暮らしています。日ごろから副交感神経の働きを高め、交感神経に傾きがちな自律神経のバランスを整えることが、腸の動きを良くするために大切なポイントです。

腸の動きを良くする運動

普段、心臓や肺、胃腸などの働きは2つの自律神経がコントロールしていて、自分で意識して調整することはできません。例えば、意識的に胃の動きを止めたりすることはできません。ところが、呼吸だけは意識して行えます。息を吐くときは副交感神経が優位になり、息を吸うときは交感神経が優位になります。この関係性を利用して、意識的に吐く息を長くすることで、副交感神経と交感神経のバランスを整えることができます。

長く息を吐く呼吸は、お腹の動きを意識すると姿勢を良くする筋肉を動かすこともできます。良い姿勢のときは内臓が正しい位置に収まるので腸が動きやすくなります。腹式呼吸以外にも良い姿勢を作るためのストレッチを骨盤の傾きに注目してご紹介します。1日の中でも副交感神経が優位になりやすい夜にゆったりとした気持ちで腹式呼吸やストレッチをすることをお勧めします。

姿勢の確認

仰向けで寝た時……

▶腰( おへその真下)は浮いていますか?
指1本以上浮いている→骨盤が前傾傾向
お腹の筋肉が弱くなって、腰・太もも前・腸腰筋などが代償的に使われ過ぎています。腹式呼吸と共に②「腸腰筋のストレッチ」がおすすめです。
▶ももの裏・膝裏が浮いていますか?
浮いている→骨盤が後傾傾向
太もも裏・腹直筋が使われ過ぎています。腹式呼吸と共に③「太もも裏のストレッチ」がおすすめです。

■運動の方法

①腹式呼吸

1. 仰向けで膝を立てて脚を閉じ、お腹の横を触る。
2. 居木を吸うときはお腹が筒の様に膨らむことを意識し、息を吐くときはお腹が中心に寄るように凹ませる(触っているお腹の横が動くように呼吸する)。
3. 息を吐くときは60%~70%の強さで、吸うときよりも長く吐く。

②腸腰筋のストレッチ

1. 片足の膝は床に着き、もう一方の足は前方に出し膝を90度に曲げる。
2. 背筋を伸ばして、骨盤を立てる。
3. 上半身を前傾させて、太ももの裏が気持ちよく伸びたところで静止し10秒~20秒、反動を付けずにストレッチを行う。

③太もも裏のストレッチ

1. 片足を前方に伸ばし、もう一方の脚の足裏は、伸ばした脚の内側に着くような姿勢を取る。
2. 背筋を伸ばして、骨盤を立てる。
3. 上半身を前傾させて、太ももの裏が気持ちよく伸びたところで静止し10秒~20秒、反動を付けずにストレッチを行う。

 

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