2018
05/01
魅地探索(12) 熊本県上天草市
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魅地探索
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群馬県
ドクターズプラザ2018年5月号掲載
天草諸島と九州本土をつなぐ玄関口。天草パールラインと天草五橋を爽快ドライブ
山田風太郎の人気小説で映像化もされた『魔界転生』の登場人 物として人気が高い天草四郎は、江戸時代初期に実在したキリシタンで、島原・天草一揆で一揆軍を率いた。その天草四郎生誕の地とされるのが、現在の上天草市だ。市内には天草四郎公園や天草四郎ミュージアム(※H30.4.1名称変更)など、その名を冠した観光スポットが人気を集めている。
上天草市は人口約2万8000人。他の諸島エリアと同様に少子高齢化が進んでいるが、同時に年間150万人が訪れる観光スポットでもある。豊かな自然を舞台としたマリンスポーツやトレッキングなどが盛んで、特に、龍ケ岳や太郎丸嶽、次郎丸嶽といった標高が低くなだらかな山の地形を生かしたトレッキングは、初級者・中級者に最適なコースが点在する。また、イルカウォッチングの名所としても知られ、天草諸島の中でも上天草では、クルージングと両方楽しめる。

トレッキング(写真提供;上天草市役所経済振興部・おもてなし課)

イルカウォッチング(写真提供;上天草市役所経済振興部・おもてなし課)
特産品としては、車海老、京都の料亭にも出荷されるハモ、マダイやワタリガニなどの海産物が有名。また、熊本県内のみで飼育生産される地鶏「天草大王」は、上質で弾力のある肉質が人気で“幻の地鶏”とも呼ばれている。
市内への交通機関は、鉄道がないためやや不便なイメージがあるが、天草諸島を巡る天草パールラインと、島同士をつなぐ天草五橋は、景観豊かなドライブコースとして有名。また、市北部の江樋戸から航路で渡れる湯島は、200匹以上の猫が生息する“猫の島”として、近年人気を集めている。

上天草市写真(写真提供;上天草市役所経済振興部・おもてなし課)
アクティビティ、グルメ、美肌温泉などで女性やインバウンドの観光誘客に注力

上天草市役所
経済振興部 観光おもてなし課
参事 本多孝行 氏
上天草市は、天草諸島の中でも九州本土に接した玄関口で、多くの観光客が訪れていました。しかし2016年の熊本地震以降は観光客が激減。熊本県内でもこのエリアはほとんど実害がなかったのですが、被災地というイメージが客足を遠のかせているようです。
もともと観光業は上天草市の重要な基幹産業。以前から観光誘客に力を入れており、私ども観光おもてなし課が2015年に制作したPRパンフレット「上天草みしらんガイドブック」は、一般財団法人地域活性化センターが主催する「ふるさとパンフレット大賞」を受賞しています。「見知らん」という方言と「ミシュラン」を掛け、地域の住民でも知らないコアな観光情報を掲載するユニークな内容となっています。
上天草市はマリンスポーツのメッカで、夏場のシーズンは多くの観光客が訪れますが、逆に冬場は観光客もまばら。このオフシーズンに誘客を促進するために、現在、1月末から2月いっぱいの毎週末に「トレッキングフェスティバル」を開催。こうしたアクティビティとグルメ、景観、さらに美肌に効能がある温泉なども含め、アクティブな女性の観光客を中心に誘客を図っています。
同時に、距離が近い東アジアを中心としたインバウンドの取り込みにも注力。韓国・済州島で人気のトレッキング「済州オルレ」の姉妹版「九州オルレ」に2コースが認定されているほか、ソウル市のベッドタウンである楊平郡との観光交流も行っている。また、台湾の旅行会社やメディアを招くなど積極的にPRしています。
◆上天草市の概要
人口/27,878人(男性13,210人、女性14,668人)
世帯数/117,587世帯
(平成30年1月31日現在)
天草市は、熊本県の西部、有明海と八代海が接する天草地域の玄関口に位置し、天草地域に浮かぶ大矢野島、上島、そのほかの島々から構成されています。また、市のほぼ全体が雲仙天草国立公園に含まれ、日本三大松島の一つに挙げられる松島の風景や龍ヶ岳・白嶽をはじめとする九州自然歩道(観海アルプス)からの眺望など景勝地として四季折々に美しい表情を見せています。
気候は、典型的な西海型気候で、年間平均気温が約17.0℃、年間降水量が1,929㎜(平成25年松島観測所)、降雪は数えるほどしかなく、海岸部の一部は無霜地帯となっています。年間を通して比較的温暖な気候を有しているところから、果樹や花きの栽培が盛んに行われています。
面積は、全体で126.15㎢を有しており、東西約15㎞、南北約28㎞にわたり広がっています。内訳は、山林59.4%、田畑24.8%、宅地が6.3%(平成22年10月1日現在、土地利用現況把握調査)となっており、大部分は急峻な山ひだが海岸線まで迫り、全体的に平坦地が少ない地勢です。その中にあって、大矢野島は比較的傾斜が緩やかな丘陵地が多く、花き栽培や酪農が行われています。(平成26年3月18日現在)
※最新の面積は、全体で126.15㎢になります。(平成27年現在)
(上天草市役所ホームページより)
◆上天草市へのアクセス

【車】 九州自動車道松橋I Cから国道266号を天草方面へ約1時間
【バス】J R三角駅から九州産交バス松島行きで15分
熊本交通センターから九州産交バス本渡行き快速バスで約1時間20分
【電車】J R 熊本駅(J R 九州)からJ R三角線に乗り換え、三角駅下車
【飛行機】天草空港から国道324号を熊本方面へ約1時間30分
阿蘇くまもと空港から国道57号、国道266号を天草方面へ約2時間
※ご利用料金や時刻表などは、各交通機関のホームページをご覧ください。