杉本実優 さん
藤田医科大学・医学部医学科2年
2025/01/07
地元の医療現場を支えられる医師に!
医療系学生インタビュー(68)
幼い頃から目にしてきた神経難病と向き合いたい
――医師を目指したきっかけを教えてください。
杉本 開業医である父の往診に幼い頃から付き添うことが多く、自然と自分も、大きくなったら医師になりたいと思うようになりました。父は神経内科医、母と姉は神経内科で看護師をしています。パーキンソン病患者の方やALS患者の方を診察することが多く、そんな姿を見るうちに神経内科へ関心を持つようになりました。ちょうど同じ頃、テレビドラマや映画で医療系の作品を見ていたことも影響していると思います。
――藤田医科大学を選んだ理由を教えてください?
杉本 脳神経内科に有名な先生がいらっしゃり、その先生に学びたいと思って志望しました。藤田医科大学は1年生から自分の興味のある研究室に参加できるプログラムがあることも魅力です。また、合格した大学の中で実家から近かったことや、私立の中では学費が少し抑えられることも決め手となりました。
付属の大学病院は病床数が日本一で、研究にも力を入れているので、今後はさらに注目されていくのではないかと思います。
――学生生活はどのように過ごしていますか?
杉本 1年生は後期から実習が増え、解剖や組織、基礎科目を勉強していきます。2年生になってからは毎日実習がありますが、1コマが70分と短いため集中して授業に参加できています。私は現在、神経内科の研究室に所属しパーキンソン病の研究に力を入れています。患者さんの認知機能について調べたり、ミトコンドリアDNAの損傷や変異について調査したりしています。
授業が忙しくアルバイトはしていませんが、クラブ活動として藤田医科大学医学部学生ボランティアに参加しています。部活の仲間たちは能登へ支援に行くことも。私自身は、認知症を患っている親族がいるので、認知症サポーター養成講座へ参加したり、藤田学園の託児所「キッズコスモ」や保育園で子どもたちのお世話をする活動に取り組んできました。また他には市民向けの心肺蘇生法「PUSHコース」の普及活動と2026年に愛知県で開催されるアジア大会でのAED普及活動や大学のある豊明市や名古屋市の地域活動に取り組んでいます。
目標のために、自分で不安を払拭し進む力を
――座右の銘はありますか。
杉本 高校生の頃、国語便覧で見つけた「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」という言葉を大切にしています。これは、目標のために、恐れず突き進んでいくという意味。高校生の頃は目標に向かって挑戦する機会が少なかったのですが、大学生になってからは医師になるという目標のために、今できることを自ら見つけて進んでいこうと考えるようになりました。「大変かな?」とか「自分にできるかな?」とか不安に思うこともありますが、それを払拭しながら、とにかく前へ進むように励んでいます。
――将来はどのような医師になりたいですか?
杉本 地元である静岡は、他県に比べて医師が不足しているので、静岡の医療現場を支えられるような医師になりたいです。卒業後、僻地で働く可能性がありますが、医師の数が足りない中で神経内科以外の患者さんも診ることができるように、あらゆる知識を身に付けたいです。多角的な視点で診察ができる医師になりたいと思います。
――最後に、後輩たちへのアドバイスをお願いします。
杉本 受験勉強よりも、大学に入ってからのテスト勉強の方が暗記量が多く大変だと思います。授業では、想像以上に高校の勉強が必要となってきます。特に1〜2年生の頃は、高校生で学んだ生物が役に立つので、日々の勉強にしっかり取り組んでください。