Vol.139 2017年5月号

日本語は面白い

江畑 哲男

(一社)全日本川柳協会常任幹事、早稲田大学オープンカレッジ講師

おもしろ日本語の発見5

宣伝じみて恐縮だが、拙著『よい句をつくるための川柳文法力』(新葉館出版、1600円+税)が好評です。千葉県版ながら、新聞各紙に紹介されました。
文法は苦手と仰る方も多いかと思いますが、助詞一つとっても日本語の表現は微妙です。「上野に行く」と「上野へ行く」、さらには「上野を行く」の違いなど。文法力がつくと、ニュアンスの違いが分かるようになります。日本語表現の深さに、少しでも迫れるようになりたいものですね。

さて、今月もたくさんの投句あり。感謝。コメントを可能な限り付けました。

▷疲れたとすぐ言う癖を卒業したい(村上貴昭)
気持ちは分かります。下の句を五音になるよう推敲してみてください。

▷健康と両思いになりたいな   (みどり)
こちらは中六になっちゃいました。上五・中七・下五と、リズムを整えましょう。

▷アモーレと言った夫もあっ漏れる  (ヒロピー)
面白い作品ですが、一過性の駄ジャレはすぐ飽きられます。今後に期待します。

▷ダイエットやめてストレス解消す(竹澤聡)
▷ヒールから運動靴へまた戻る(三宅亜紀)
▷健康の番組だけはよく見てる (senn)
▷お試しのサプリはいつも初回だけ(トシサト)
▷腹八分わかっちゃいるけど九分十分(のりまる)
▷ウォーキングいつものコースに春見つけ(緒方慶子)
▷健康と不仲になってヨリ戻す(青猫ろしあん)
▷もうちょっといい子でいてねこの体(らっこ)
▷寝て起きて食べて笑って生きている(関ゆき)
▷手抜きせぬ家事が私の健康法 (タヌキ)
▷徘徊と違いますよとスマホ持ち(ボケモンGO)
▷「おいしい」と「体にいい」はいつも別(エダ)
▷やめようと思うタバコとにらめっこ(エミリ)
▷プリン体なんでこんなに美味いのか (ジジ)
▷健康を踏みしめ歩く散歩道  (荘子隆)

以上、いずれも力作ながらあと一歩の感がありました。投句の前に、もう一度読み返してみましょう。この言い回しで、アナタの真意がホントに伝わるかどうかを。

Vol.139
ベスト作品

  • したいこと

    病気するたび

    考える

    イモゾン

  • 手紙書く

    元気でいると

    軽い嘘

    カツジー

  • 体重計

    女心が

    二度乗せる

    どてら