2026年4月

生きることを励ます川柳9

江畑 哲男 さん

(一社)全日本川柳協会副理事長、麗澤大学オープンカレッジ講師


2月上旬、東京を拠点として活動しているNPO法人「シニア大楽」(藤井敬三理事長)に招かれて、講演をさせていただいた。小生の演題は、「日本語の魅力と川柳の魅力」であった。

日本語の魅力をエピソードを交えながら説き明かし、川柳の魅力と併せて語らせていただいた。情熱を込めて、かつ楽しく語らせていただいた40分間であった。

この日は公開講座。小生を含めて講演3本と落語一席を味わえるという、贅沢なメニュー。開催日が平日ということもあって、参加者のほとんどがシニア層であった。

小生以外の講演でナルホドと思ったお話を再現させていただく。健康生きがいづくりアドバイザーの都築潔先生である。演題は「健康寿命を延ばす方法」。

先生のレジュメから2点だけ拝借する。皆さんの参考になれば幸いである。

《認知症予防の4本柱》

① 知的活動:「脳トレ」
② 適度な運動
③ バランスの良い食事
④ 社会参加(←特にココを強調しておられました)

《百寿者(=健康長寿の方)の共通点》

① スリムな体形をしている
② 積極的に社会参加を心がけている
③ ネアカ:いつも明るく振る舞う
④ 周囲との良好な人間関係にある
⑤ 安定した経済力がある
(by 慶応大医学部 坪田教授)

健康法に関連して、どの講師も強調しておられたのが、「明るさ」であり、「前向き」であり、「ユーモア」であった。

そういえば、このNPO法人は「シニア大」と称している。「大」ではない。「大」と、「楽しい」という漢字を冠しているのだ。それこそ「人生を楽しもう」という姿勢が、このネーミングにも表れている。その遊び心や、良し!

薬より笑いが効いた診察室(えり)

新しい店を見つけるウォーキング(バンブラー)

不機嫌がだんだん消えてゆく散歩(るる)

健康になった気がする初日の出(なつふね。)

健康へ持続可能な日々散歩(染川染幸)

同期会同期と思えぬ人もおり(夕陽のガンマン)

健康が守る日本の皆保険(ルーキー)

買っただけ眺めただけの健康具(クリリン)

健康法やろうやろうではや十年(七味唐辛子)

ストレスを溜めないようによく遊ぶ(草堂Q幸)

シニアパス持っているけど歩きます(ついにジー)

初孫だ禁酒禁煙よろこんで(シャレスキー東村)

女性にはモテず医者にはモテる歳(ぼんぺい)

階段を選ぶ自分に金メダル(おっさん)

階段かエレベーターか足に問い(上村ひろし)

デートです三月に一度女医さんと(フクタケ)

さてさて、お待ちかね、ベスト3作品。いずれもなかなかの出来栄えです。

◎今日元気心が前を向いている(ふでりんどう)

明るく前向きな一句でした。前掲した健康法にも叶っておりますね。「前を向いている」のが心だ、という表現に作者の工夫が感じられました。

〇その笑顔健康的なVサイン(ペタンコおしっぽ)

これまたポジティブな一句。明るい笑顔とともに発せられる「Vサイン」というのは、健康の証なのでしょう、きっと。情景が目に浮かぶようです。

〇健康が肩身の狭いクラス会 (花太郎)

一転して、川柳らしいひねりのある一句。久々のクラス会。孫の話や病気の話題で盛り上がっていました。一人作者のみが健康で、かえって「肩身の狭い」思いをしたというのです。ユニークな見つけでした。

今回川柳
ベスト作品

  • ◎トップ賞
    今日元気
    心が前を向いている

    ふでりんどう

  • その笑顔
    健康的な
    Vサイン

    ペタンコおしっぽ

  • 健康が
    肩身の狭い
    クラス会

    花太郎

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