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魅地探索(13)群馬県沼田市

魅地探索

群馬県

NHK大河ドラマ「真田丸」の舞台として描かれたことで注目を集めた群馬県沼田市。河岸段丘によって形成された起伏に富んだ地形から「天空の城下町」と呼ばれる。沼田城址などの歴史的名所以外にも、豊かな自然や、フルーツなどの名産品が有名。新幹線や高速道路によって都心からの交通の便が良く、日帰りもできる気軽な観光スポットとして親しまれ、年間286万人超の観光客が訪れる。
ドクターズプラザ2018年9月号掲載

「真田丸」ゆかりの地として脚光。東京から日帰りOKの人気スポット

群馬県北部に位置する沼田市。日本百名山に数えられる皇海山や赤城山などに囲まれた豊かな自然と、県庁所在地である前橋市や高崎市と比べて平均気温が低いことなどから、夏場の避暑地としても親しまれている。市内を流れる利根川とその支流の片品川、薄根川によって形成された河岸段丘はテレビ番組でも取り上げられ「日本一有名な河岸段丘」と称されている。

市の東部の渓谷沿いに位置する老神温泉は、豊富な湯量と四季折々の自然が楽しめるロケーションで、国内外から多くの観光客が訪れる。その近くにある吹割の滝は、高さ7m、幅30mの雄大なスケールで“東洋のナイアガラ”とも呼ばれ、日本の滝百選に選ばれている。また市の北部に位置する玉原高原では、夏はラベンダーなどの草花が咲き、冬はスキー場として、四季を通じてさまざまな楽しみ方ができる。

沼田市一番の名産はフルーツ。観光農園が多く、さくらんぼ、ブルーベリー、ぶどう、りんご、いちご狩りと様々なフルーツ狩りを一年中楽しめる。また養豚も盛んで、市内国道120号線沿いには数多くのとんかつ店がある。これらとんかつ店の店主の有志が集まり、豚肉を使った料理の魅力を広く伝えるためのプロジェクト「上州沼田とんかつ街道」をスタートさせ、食で沼田市をPRしている。

1年で最も人が集まるのが、毎年8月3日~5日に開催される「沼田まつり」。巨大な天狗面をみこしに仕立て女性だけで担ぐ「天狗みこし」や優美華麗な山車(まんど)行列等、毎年20万人以上の人手で賑わう。他にも9月初旬に開催される「沼田花火大会」があり、約1万発の花火が、音楽に合わせて打ち上げられる演出で、県内外から6万人以上の人が見物にやってくる。

吹割の瀧(秋)(写真提供;沼田市役所)

沼田公園(夏)(写真提供;沼田市役所)

沼田まつり(写真提供;沼田市役所)

■沼田市の概要(平成30年6月末現在)

人 口/48,447人(男性23,574人、女性24,873人)
世帯数/20,499世帯(日本人、外国人のみと日本人との混合世帯数)

沼田市は、首都東京から約125㎞の群馬県北部に位置し、錫ヶ岳、皇海・袈裟丸山などで栃木県と接し、東部は日光連山・赤城山の山岳地帯です。また利根川・片品川・薄根川など大小15の河川は、ダムによる発電や防災・首都圏の水がめとして重要な役割を持ち、関東平野を潤します。標高は、250mから2,000m級の山岳まで較差があり、山岳・森林・高原・湖沼・河川・渓谷、河岸段丘など、スケールの大きい変化に富んだ自然環境は、本市の大きな特徴となっています。

恵まれた自然と豊富な温泉群・スキー場・ゴルフ場・史跡・果樹園、そして関越自動車道沼田インターチェンジによる交通アクセスの良さなどを背景に、本市は日本有数の観光地となっています。また、首都圏の食糧供給基地としても大きな役割を担っています。

本市の総面積は443.46㎢と広大で、群馬県全体の6.97%を占めており、市域の約8割が森林となっています。気候は比較的降水量が少なく、夏冬・昼夜の寒暖の差の大きい内陸性気候に属し、りんご・ぶどう・さくらんぼなどの果樹やレタス・大根・はくさいなどの野菜の栽培地として、また避暑地に適しています。冬には豊富な降雪量から首都圏に近いスキー場として有名です。

◆四季を通じて豊かな観光資源。冬場の観光誘客が今後の課題

沼田市役所 観光交流課観光推進係

都丸 貴世 氏

ドラマ「真田丸」の影響で観光客が大幅に増えました。2016年度の観光客数は320万人。以前は隣県である埼玉や、東京から来る人が多かったのですが、近年は神奈川辺りから来る人も増えています。外国人観光客はまださほど目立ちませんが、老神温泉には台湾からの観光客がが増えているようです。

夏場はラベンダーパークや沼田まつり、花火大会、春から秋はフルーツ狩り、桜や紅葉見物、トレッキングなど、老神温泉や市内の温泉と合わせた観光資源に恵まれていますが、名所である吹割の滝が閉鎖される冬場はやや観光客が減少しており、どう集客するかが課題となっています。

市の観光交流課としては、埼玉の大宮駅、上尾駅、東京の池袋駅など関東近県の駅や関越自動車道のサービスエリアでキャンペーン活動を行うほか、物産イベントに出展するなどしてPRに努めています。

また、沼田市は人口減少が進んでいます。市内には若者が就職できるような企業が少なく、学校卒業とともに地元を離れてしまう人が多いです。私は沼田市に生まれ育ち、幸運にも市役所に就職して市内に留まっていますが、子供のころから見慣れた街並みが徐々に寂れているのは少し寂しく感じます。沼田市内には大きな総合病院が二つもありますし、自然が豊かで、災害に強く、関越自動車道、上越新幹線、上越線も利用でき、都心へのアクセスも不自由なく、本当に暮らしやすい場所です。近年は市の主導で、都市部からの移住者を募っており、移住者には新幹線での通勤費用を補助する制度もあります。地元産の野菜や米はとても美味しいですし、そうした細かい魅力も、今後は発信していきたいですね。

ドクターズプラザ2018年9月号掲載

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