2023
04/01
魅地探索 北海道芦別市
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魅地探索
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北海道
「星の降る街」で優雅に天体観測。
マニア垂涎の歴史遺構やご当地グルメも
北海道のほぼ中心に位置する芦別市は、札幌市や旭川市といった道内各都市からのアクセスが良好で、コロナ禍前の2018年度には約92万人が訪れるなど、道央有数の観光地として知られている。
豊かな大自然に囲まれた環境が“天然のプラネタリウム”と呼ばれるくらい天体観測に適しており、1988年に当時の環境庁が行った「星空の街・あおぞらの街コンテスト」において芦別市が「星空の街」に認定。それにちなんで同市は「星の降る街」をキャッチフレーズに掲げている。市内に点在する星空スポットの中でも、特に人気なのが「芦別温泉スターライトホテル」が開催するスターウォッチングプログラムだ。ホテルは温浴施設「芦別温泉おふろcafe星遊館」を併設しており、天文ファンだけでなく、ファミリーや若者など幅広い層から人気を集める。
また、2019年に文化庁が日本遺産に選定した「炭鉄港」のストーリーの一部として、石炭産業が栄えた時代に敷かれた旧三井芦別鉄道の路線の一部、炭山川橋梁が芦別市内に現存している。当時実際に使われた汽車の車両と併せて展示され、鉄道ファンを中心とした市内有数の観光スポットとなっている。
農林業も盛んで、お米やじゃがいも、さくらんぼなど多数の特産品を持つ。また近年では芦別の郷土料理である「ガタタン」が、ご当地グルメとして広く脚光を浴びており、オリジナルのガタタン料理が味わえる「道の駅スタープラザ芦別」なども、多くの観光客で賑わっている。
豊かな自然環境を生かしたPR活動に取り組む
芦別市役所
経済建設部 商工観光課 観光振興係
主任 矢口涼太氏
芦別市はかつて炭鉱で栄えたまちです。最盛期は人口が7万人を超えていましたが、昭和30年代なかばからのエネルギー革命に伴う炭鉱閉山をきっかけに人口が減少。炭鉱業から転換し、現在は基幹産業となる農林業を中心として企業誘致や産業振興に力を入れたまちづくりを進めています。また、満点の星空を鑑賞できる自然環境を生かし、「星の降る里」をキャッチフレーズとした観光PRにも取り組んでいます。
新型コロナウイルス感染拡大の影響は芦別市においても甚大で、最も影響を受けた令和2年度はコロナ禍前と比較して40%以上観光客が減少しました。しかし一方で、「密を避けて楽しみたい」という新たなニーズが生まれ、市内オートキャンプ場の利用者数は右肩上がりに増加しています。2021年度から22年度にかけては最新の設備を揃えたグランピング施設がオープンし、観光スポットの充実が図られました。
芦別市は5月の「元気森森まつり」、7月の「健夏まつり」、12月の「雪まつり」など、年間で多くのイベントが開催されます。コロナ禍では開催中止を余儀なくされていましたが、昨年あたりから徐々に再開しており、まちの活気が戻ってきているのを感じます。
今後も、芦別市の魅力を観光客に認識していただくため、観光協会などの関係団体とも協力しながら、観光スポットやイベントのPRを積極的に展開していきます。この記事をご覧になっている皆さまも、北海道旅行に訪れる機会がありましたらぜひ芦別市へお越しください。
<市担当者おすすめスポット>
道の駅は、豊富なメニューを提供するレストランのほかにも石窯で焼いたピザが人気の「ピッツァ芦別」や芦別ならではの商品が並ぶ売店、地元業者を中心としたキッチンカーの出店など見どころが沢山。芦別に来たらまずは道の駅へ。
◆芦別市の概要
人口/11,946人(男性5,482人、女性6,464人)
世帯数/6,949世帯
※令和5年1月末現在
芦別市は北海道のほぼ中央に位置し、東西に24.96キロメートル、南北に48.65キロメートル、面積は865.04平方キロメートルにも及び、全国の都市部の中でも広大な面積を有します。
そのうち、約88%は森林であり、南東から北西にかけて空知川が流れ、豊かな自然に恵まれ、1年を通して四季の変化が明瞭な地域です。
◆芦別市へのアクセス
(芦別市ウェブサイトより)