2014

01/15

若い選手に食育ができることは良いこと

  • インタビュー

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昨年、Jリーグは開幕して20年を迎えた。多くの子どもたちが「将来の夢はサッカー選手」と目を輝かせ、サッカー日本代表チームがFIFAワールドカップの舞台へ立つことは当たり前のようになった。今年、ブラジルでFIFAワールドカップが開催されるが、日本が初出場を決めた「ジョホールバルの歓喜」に貢献した一人が山口素弘さんだ。そこで、本号では日本代表などの豊富な経験を持つ現・横浜FC監督の山口素弘さんに管理栄養士の内野美恵先生が食事や健康管理等について伺った。

ドクターズプラザ2014年1月号掲載

特別インタビュー/山口素弘氏

食事にしても何にしても、必要なことは体が教えてくれる。そういう状態を保っておきたい。

自分で考えてプレーするサッカーの魅力にはまった少年時代

内野 前橋育英高校時代から群馬県代表として国体や、全国高校サッカー選手権に出場。東海大学では全日本大学サッカー選手権大会で優勝。関東選抜戦ではMVPにも選ばれるなど活躍を続けてこられましたが、Jリーグがなかった時代にサッカーを始めたきっかけはなんだったのでしょうか?

山口 確か小学校3年生の時だったでしょうか。たまたま近所の河川敷でサッカーの練習をしている少年団のチームを見ていたら、コーチが「ちょっと一緒にやってみるか?」と声を掛けてくれたんです。初めて足でボールを蹴ったわけですが、まったくうまくいかない。それで家に帰ってから一人で練習した。教えてくれる人がいるわけではないから、自分で考えてフェイントみたいなことをしたり。それで1週間後にまた河川敷に行ってみるとコーチが僕のことを覚えていてくれて、また誘ってくれた。僕が練習してきたことを見せると、とても誉めてくれたんです。それまで少年団で野球を少しやったこともあったのですが、野球ってサイン通りにプレーしなくちゃならないじゃないですか。打ちたくても打つなと言われれば打ってはいけない。そこに違和感を覚えていたので、自分で考えたことが認められたのが本当に嬉しかった。それで4年生からは、その少年団のチームに入ってサッカー一筋になりました。それまではどちらかというと内気なほうだったんですが、サッカーは自分で考えてプレーしなければならない。自然と自分の考えを表現できるようになっていった気がします。

内野 中学校でサッカー部に入り、その後、前橋育英高校から東海大学へ進学。ずっとサッカーを続けられていましたが、その頃は今と違い、職業としてのサッカー選手はイメージしにくかったと思います。それでも山口さんは、サッカーを仕事にするという意識があったのですか?

山口 中学生の時に開催された82年のスペインワールドカップにはマラドーナやジーコがいました。そういうのを見て、当時はただただサッカーがうまくなりたいと思い続けていました。高校生になってからは、地元に日本リーグの試合が来たら見に行ったりして、その頃から、企業に就職して社会人チームとしてサッカーをすることは、漠然と考えていたかもしれません。サッカーがうまくなりたい、続けたい。とにかくその気持ちを持ち続けていました。

内野 高校、大学と活躍され、91年に横浜フリューゲルスの前身である全日空サッカークラブの選手となり、その後94年1月1日の天皇杯やアジアスーパーカップで優勝したり、日本代表やJリーグベストイレブンに選出されたりするなど、チームも山口さん自身も大躍進の中、フリューゲルスと横浜マリノスとの合併が決まりましたね。フリューゲルスとしての最後の試合、99年1月1日の天皇杯を振り返って山口さんが語られた言葉が、とても印象に残っています。清水エスパルスに先取されながら逆転して2対1で勝っていた。残り時間がだんだん少なくなって、普通ならそこで早く終わってくれと思うはずなのに「もしここで1点取られて延長になったら、もう少しこの仲間とサッカーを続けられるんだということが頭をよぎった」と。

山口 うーん、あの時は普通の状況ではなかったので。勝っても喜んでいいのか分からない。もちろんずっと「優勝したい」と思い続けて戦って決勝まで勝ち進んでいきましたが、試合の後半途中でベンチのほうを見ると選手たちがみんな集まっている。そこで急に「この試合が終わって欲しくない」という感情が湧き上がってきました。このチームで、この仲間たちとサッカーをすることは二度とできないんだ。だったら1分1秒でも長く一緒にプレーしていたいと思ったんでしょうね。

内野 それほどフリューゲルスというチームに強い想いをお持ちだった山口さんが、今、監督になって後継チームである横浜FCに。そして三ツ沢球技場に帰っていらした。

山口 そうですね。紆余曲折はありましたが(笑)。

内野 フリューゲルス時代の監督だった加茂さんや日本代表時代の岡田監督、三浦知良選手も喜んでくださったそうですね。

山口 監督になりたいと思ったからこそS級資格を取りましたし、それが三ツ沢であれば最高だと思っていましたが、こんなに早くとは思いませんでした。だけど、三浦選手は僕より歳上で、普段は「モト」と呼びつけにしている僕が監督になって複雑だったかも知れませんね(笑)。

過酷なサッカーを制するため重要な三つのS

内野 山口さんは、ボランチと呼ばれるポジションで活躍されていましたがボランチというのは、どういった役割を求められるのでしょうか。

山口 ポルトガル語で「舵取り」という意味なのですが、その通り、中盤にいて前後左右のバランスを取ったり、攻守の切り替えをしたり、ゲームを組み立てる仕事です。

内野 チームの要ですね。ゾーンプレスという戦術を初めて使ったのは、横浜フリューゲルスだったという話を聞きましたが。

山口 そうですね。加茂監督が取り入れたのですが、当時、世界のサッカーとしては最先端の流れだったと思います。守備と攻撃の位置を狭め、狭いエリアで相手に強いプレッシャーをかける。相手のフォワードに仕事をさせず、ボールを奪ったら素早く攻撃する。そういう戦術です。

内野 世界的には主流なのに日本では取り入れられていなかったのは、なぜでしょうか?

山口 個のレベルの高さと、非常に激しい運動量が必要なこと。鋭い判断力とともにものすごい体力が要求されるので、やはりなかなか難しかった。

内野 山口さんはそういった大変なことも要求されていたのですね。

山口 ハードルが高くて最初はなかなかうまくいきませんでしたが、ボールにたくさん触れる仕事で楽しかったです。

内野 2012年から監督になりましたが、監督になって大変なことはありますか?

山口 大変だと思ったことはあまりありませんが、難しいことは多いですよね。日々、勉強しています。

内野 監督になって一番印象に残っている試合はありますか?

山口 やっぱり最初に勝った試合でしょうか。就任5戦目、京都サンガF.C.に2対1で勝った試合。粘り強く戦えたことが収穫でした。

内野 監督として選手に伝えている大事なことが「スキル」「スピード」「スピリッツ」という三つのSということを聞いたことがありますが。

山口 僕の選手時代、ボランチをこなすのが大変だったという話をしましたが、今のサッカーは全体的に厳しくなってきています。考える時間がないほど激しく攻守が入れ替わる。体と心がいい状態で噛み合ないと結果が出せない。ボールを止めて蹴るという基礎スキルがあって、パスのスピード、アプローチの速さ、判断力のスピードが大切です。そして、何より一人一人が魂を込めて戦うという、どれが欠けてもいけない大切なことだと思っています。

食生活や生活習慣の見直しで選手寿命を伸ばせる!?

内野 先ほど運動量のお話が出ましたが、サッカーは全身運動であり、身体活動量が非常に大きいですよね。若さだけに頼ってプレーしていると、23歳くらいで戦力外通告の危険にさらされる選手も多いと聞きます。そこで食生活や生活習慣を見直すか否かで25~27歳くらいまで選手寿命を伸ばせるかもしれない。それ以降は、さらに体調の自己管理を徹底しないかぎり30歳を過ぎて一線で活躍するのは難しいとか。山口さんの子どもの頃の食生活はいかがでしたか?

山口 子どもの頃は栄養バランスを考えるよりも、食べたいものを食べたいように食べていたかもしれません。

内野 食事のことで親から何か言われたことなどありますか?

山口 それほどうるさくはなかったけれど「よく噛んで食べるように」とはよく言われましたね。噛むということは脳に非常にいいそうですね。自分も今、子どもたちに「よく噛めよ」と言っています。

内野 そうですね。噛むというのは栄養的にも、全身を活性化させるためにも非常に大切なことです。

山口 それが……。子どもにはそう言いながら、自分はついついかきこんじゃうんですよね。子どもの頃は親に言われて気をつけていたのですが……。これから気を付けます(笑)。

内野 選手の時は、何か決まった食べものなどありましたか?

山口 特別に決めていたわけではありませんが、あの頃はよくレモンの砂糖漬けとかね、ありましたよね。牛乳もよく飲んでいました。骨が丈夫になる。背が伸びるという話を信じて(笑)。

内野 牛乳はもちろん適度ならいいのですが、骨や成長にいいと考えて飲み過ぎてしまい、大人になってもその習慣が抜けないと脂質異常症などを引き起こす可能性もあります。体にいいから水代わりに牛乳を飲む、なんていうことを続けているとよくないですね。山口さんが栄養管理を意識するようになったのは、いつ頃からですか?

山口 やっぱりプロになってからですね。野菜をしっかり食べるようになりました。

内野 学生時代は東海大学ということで、アスリート向けの食環境が整っていたのではないかと思いますが。どうでしたか。

山口 大学生の時は寮生活で、朝は自分たちで当番制で作っていました。ひどいもんでしたけど(笑)。スクランブルエッグを作るんですけど、スクランブルエッグとは言えるようなものじゃなくて……。それとソーセージとかシーチキン、ミートボールとか、そういうものをドンっと皿に盛って、ご飯を炊いて皆でつっつくという、そんな朝食でした。

内野 でも、食事はしっかり取っていたのですね。

山口 大学生なので、朝眠くてメシはどうでもいいということもあったんですが、出欠表で管理されていて、きちんと食べるように指導されていました。昼は各自で食べて、夜はご飯だけ炊く。おかずは東海大病院で作ってもらえるので、当番が取りに行くんです。

内野 毎晩、バランスの取れた食事ができていたんですね。そしてプロになってからはご自身でも意識するようになった。

山口 管理と言っても細かいカロリー計算とか、これは何の栄養とか、特別考えたりはしません。ある程度、食べたいものを食べている。例えば、寒くなってきたから鍋が食べたいな、とか。そうすると野菜も摂れるし。なんとなくスタミナ不足だと肉が食べたいなとか、暑いと辛いものが欲しくなるとか。必要なものは自然に食べたくなるような気がします。

内野 それは山口さんが健康で体調のバランスが取れているからですね。自然体で必要なものを取れるというのはとても良いことです。ご飯とパンならどちらがお好きですか?

山口 ご飯です。特に朝はしっかり食べますね。選手時代は、食事を取らずに練習をすることはありませんでしたが、軽く済ませてしまったりすると、練習の終わりのほうには、どうにも踏ん張りがきかない感じになってくる。食事を取るという面ではパンでもいいのでしょうが、僕はご飯のほうが力が湧くような気がするんです。

内野 いいですね。米はパンに比べて運動時のエネルギー源となる糖質が多いので、スポーツ選手には適しているというお話をよくするのですが、ご自身の経験からそう言っていただけると嬉しいです。食事の面では、ご家族の協力も大きいでしょうか。

山口 そうですね。食事は栄養や楽しく食事できるように考えてくれています。うちの子どもたちも、とにかく米が好きですね。家族で新潟にいたことがあるので米のうまさを知っている。次男なんて、白いご飯に何もつけず、メシだけで食べています。「おかず、いいのか?」と聞いても「何もいらない。ご飯がおいしい」って言って(笑)。家族5人で30キロの米が1カ月もたないそうです。5合炊いてもすぐなくなるって言っていますよ。

内野 4人家族の1回の食事の平均が2合ですから……。食べ盛りの男の子がいるにしても凄いですね。

楽しんで食べることも大事食育の大切さも伝えたい

内野 今年はブラジルワールドカップの年ですね。日本代表には頑張ってほしいと思いますが、山口さんの著書の中で「日本は世界と戦っても十分勝てる」と書かれていますね。

山口 フランスワールドカップで予選敗退した後、日本が負けたのは身体能力の差という声が出ました。でもそれは違う。運動能力が劣っているのは仕方ないけれど、そういうチームがいかに戦い、いかに勝つのかがサッカーの戦略です。国によってそれぞれの戦い方がある中で、急に世界に追いつくことができなくても、少しずつ日本サッカーの環境を変えていくことが大切だと書きました。

内野 山口さんが選手になりたての頃と今では、食事の環境もだいぶ変わったのではないでしょうか。

山口 そうですね。僕たちの頃も日本代表に入ると栄養士さんがついてくれましたが、海外遠征の環境なんかは特に違う。

内野 日本食何かない?

山口 今は海外遠征にも栄養士さんがついてきてくれるし、日本食を食べられる店がある国が多いでしょ。でも当時は、合宿所で出されたものを黙って食えという環境。自分で食べに行こうと思っても、おいしい日本食なんてない。毎日毎日、茹で過ぎのパスタみたいなものばかり出されたりしましたね。1カ月のオーストリア遠征で3キロ近く痩せたこともあります。

内野 3キロはすごいですね。力が出ませんね。

山口 そうなんです。体重管理も大切です。増え過ぎると重く、動きにくくなるし、軽くなり過ぎるとパワーが出ない。

内野 海外遠征で食欲がわかないとか、あまり食べたくないという時は、ありませんか。

山口 そういう時もありますが、とりあえず、かきこむしかないですよね。とにかく体重を減らさないように。それと、食事は栄養面だけでなく見た目も大切だなって思いました。海外遠征だとビュッフェ形式が多いのですが、内容は毎日同じようなものだし、それが続くと食事が流れ作業みたいになってくるんです。ベルトコンベアーに乗ったように、そこにあるものを皿に取って、席について食べて……。みたいな。だからそこで日本風のカレーが出たり、みんなで日本食を食べに行けたりするとすごく嬉しい。眼にも美味しそうとか、食事を楽しむっていうのはすごく大事だと思います。

内野 本当にそうですね。スポーツ選手は、食べるのが仕事のような部分もありますが、それが楽しみでなければ辛いですよね。

山口 現在、Jリーグは、週に2回試合があります。疲労回復には特に気を遣いましたが、そこで大事な食事が夏場なんかは特に食べられない。ナイターが終わって9時。アウェーならホテルに戻って10時。それから食事ですからキツい。でもムリヤリ食べなきゃいけないんですけど。

内野 それでは今は監督として、食べない選手に目を光らせたりしていますか?

山口 キャンプなどで食べていない選手には「あいつ、あんまり食ってないんじゃないか」って気をつけたりします。食べないとパフォーマンスも上がらないし、ケガもする。若い選手は、体ができていないので特に食事が大切だと思います。食事について、スタッフと相談することもあります。「食べたくなるような出し方を工夫してみたら」とか。でもこのチームは食事に関しては最高の環境だと思います。

内野 スポンサーであるLEOCさんは学校や病院、企業の食堂などの管理・運営を行う、食事と栄養管理のプロですから食事や食育に関してのサポートは手厚いのではないですか。

山口 午前の練習が終われば、クラブハウスですぐに食事ができる。独身の選手は夜も食べることができるので、有難いですよね。うちの選手の食事管理はバッチリです。今はJリーグの下部組織としてユースなどもできています。僕は、食育はとても重要だと考えているのですが、下部組織の若い選手にも、きちんと食育ができるのはいいですね。ただ、もちろん食育というのはスポーツ選手に限ることではない。だいぶ話題になっているとはいえ、まだ日本は食育の意識が足りないような気がします。

ストレスは溜め込まない。自然体でやるべきことをやる

内野 現在、健康のために特に注意していることはありますか?

山口 現役時代とは逆に、食事の食べ過ぎに注意しています。一緒にいるからといって、うっかり選手と同じように食べてしまったらとんでもないことになる(笑)。動く量が圧倒的に違いますからね。ただ、自分もできるだけ体を動かしたいと思っています。

内野 選手時代と今、体型は変わらないように見えますが……。

山口 一時期ちょっと太ったのですが、気にして注意していたらまた戻りました。さすがに体脂肪率は現役時代よりも上がっていますが。

内野 そんなにスリムなのに? 体重を気にしていたとおっしゃいましたが、毎日決まった時間に測ったりするのですか?

山口 今の選手は体重はもちろん、チームによっては体脂肪も管理されていますが、僕の現役時代は自分でよく体重を測っていました。今は体重計に乗ることはあまりないけれど、ズボンのキツさ、ベルトの穴で何となく(笑)。

内野 やはり食生活と体重管理については、現役時代と同じように気をつけていらっしゃるのですね。

山口 食べないと戦えないという意識が残っているのかな……。チームの選手たちにもよく言うのですが、練習、栄養、睡眠の三つをしっかりしないとダメだと。練習を運動という言葉に変えれば、スポーツ選手でなくても当てはまりますよね。

内野 3人の男の子のお父様でもありますが、ご家族で過ごす時間をどのように取っていますか?

山口 僕がこういう仕事で家を空けることも多いし、子どもも小学生は別として、高校と大学になるとなかなか家族揃って何かをするという時間が作りにくい。タイミングを合わせるのが難しいですが、食事はなるべく一緒に取りたいので、できるだけ努力するようにしています。

内野 孤食の子どもが増えていることが問題になっています。家族が一緒に食事をすることは、本当に大切なことだと思います。

山口 ストレスなく食べてほしい。楽しく食べてほしいというのがあります。家族みんなで、いろいろしゃべりながら食べたいですね。

内野 今、ストレスの話がありましたが、監督の仕事はストレスが溜まるのではないかと思いますが、山口さんはストレスを溜めない方ですか。

山口 うーん。あまりストレスを溜める方じゃないかもしれません。だいたい「うまいもん食いに行こう」ってなるかな。それで食べたいもの食べて満足しちゃう(笑)。

内野 やっぱり食が大切なんですね(笑)。山口さんは、リセットがすごく上手なん
だと思います。監督就任時から「勝てば選手のおかげ、負ければ監督の責任」と言う山口さんにストレスがないわけがない。なのにとても自然体ですよね。

山口 考えていないだけかも(笑)。でも実際、ひきずっている時間がないんです。負けても次の試合の準備をするだけ。勝っても同じ。喜んでいる時間はない。次から次へとやるべきことがポンポンくる。

内野 練習がある日のスケジュールは、どのような感じですか?

山口 午前に練習をして昼食。その後、外出が入っていることもあるし、なければ分析や練習メニューの検討をします。そういえば監督になってから、眼がすごく疲れるようになったかもしれません。映像を集中して見ることが多くなった。なので眼の疲れに気をつけるようになりました。ブルーベリーがいいんですよね。ビタミンBと一緒に摂るといいと聞きました。

内野 ブルーベリーの色素であるアントシアニンが、視神経の働きを支えているロドプシンという成分の合成を助けるため、眼精疲労を軽減させる効果があるのではないかといわれています。豚肉や玄米に多いビタミンB1も眼から脳への神経伝達を正常に保つ働きがあり、欠乏すると眼が疲れやすくなるといわれています。本日はお話を伺って、山口さんは精神力と体力がうまく噛み合っているのを感じます。プロとして意識の高さや自然体であること、頭の使い方、体や意識のリセットなど、とても健康的な状態なのだと思います。

山口 食事にしても何にしても、特に頭で考えて意識して何かをしているわけじゃないんです。必要なことは、体が教えてくれるだろうと。また、そういう状態を保っておきたいという気持ちもあります。

内野 本日はありがとうございました。ところで、今季の監督続投も決まりましたね。J1への昇格に向けて意気込みも新たなことと思います。今年の抱負などお聞かせください。

山口 今まで通り大きく何かを変えるのではなく、目の前のやるべきことをひとつずつクリアして、その先にJ1昇格、チームの成長があると思っています。シーズンの最後、みんなで笑顔になれるよう頑張りたいと思います。