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段ボール製「どこでも発熱外来」

印刷紙器や段ボール、商業印刷工場に対して最新の「生産技術」、「生産資材」「情報」を扱う有功社シトー貿易株式会社(本社・東京都)は、新型コロナウイルスやインフルエンザ等の感染症の疑いがある患者さんに対応するための“段ボール製”診療ブースの販売を開始しました。同社代表取締役社長・谷口有三氏に製品化の経緯などを伺いました。

(左の写真;診察の様子)
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PPEの装着不要で、医療従事者の負担を軽減

――御社の「どこでも発熱外来」についてお聞かせください。

谷口 この製品は、新型コロナウイルスなどの感染の疑いがある患者さんに対応して、どこでも安全な検査スペースを設営できる段ボール製診療ブースです。特殊なインフラ整備なしに飛沫や接触への対策をしながら、発熱やPCR検査といった診察をしていただけます。PPE(個人防護具)の装着が不要になるため、夏場の高温下で働く医療従事者の負担も軽減できると思います。

谷口有三社長

――材質が段ボールなのが特徴的だと思います。

谷口 段ボールは軽くて加工が簡単、低価格、それに100%リサイクル可能な天然由来の素材です。金属やプラスチックと比べ、表面に付着したウイルスの生存期間が短いとの報告があり、それも重要な要素と思います。

――設営が簡単なのもポイントですね。

谷口 工具不要で約15分で組み立てが完了します。使用後はアルコールで消毒していただいても、段ボールは8㎜の厚みがあるので変形するなどの心配はございません。

――開発の経緯を教えていただけますか。

谷口 クルーズ船のダイヤモンド・プリンセス号で、乗船客の中にコロナの感染者が出ましたよね。患者さんは複数の病院に搬送されたのですが、その一つの施設では衝立てやパーテーションを使いながら検査スペースを作っていらっしゃった。そこで、一人の臨床検査技師さんが段ボールを加工しながら検査ブースが作られ、これを製品化できないか打診されました。

――製品が出来るまではどのくらいの期間がかかりましたか。

谷口 香川県の会社で試作を重ね、3週間ほどで製品化できました。最初は手を入れる穴が開いたブースだったのですが、開発途中で「やたがいクリニック」の谷田貝茂雄先生からアドバイスをいただき、感染リスクを減らすために長手袋を付けたりするなど、ドンドン進化しました。そして、分かりやすい「どこでも発熱外来」の製品名を考えてくださったのも谷田貝先生です。

――既に採用している医療機関はあるのでしょうか? また、今後の販売展開を教えてください。

谷口 現在、「どこでも発熱外来」を採用していただいているのは、首都圏の大学病院、医師会のPCR検査センターや個人病院、クリニックがメインですが、日本全国の医療機関に展開していきたいと思っています。「どこでも発熱外来」が医療機関の皆様のお役に立てることができたらと思っています。

谷田貝茂雄先生のコメント

現在、新型コロナウイルスのPCR検査や抗体検査は一般の医療機関でも受けられるようになりました。しかし、医療機関は、通常の患者さんと、発熱患者さんを時間的・空間的に分けるゾーニングを行い「帰国者・接触者外来と同様の機能を有する医療機関」として都道府県等の認定を受ける必要があります。振り返ると2009年の新型インフルエンザの時にも、医療機関は駐車場や非常口に発熱外来を作り、患者さんを診察しましたが、「どこでも発熱外来」を使えば、フルPPEでなくても検査が可能です。コロナ以外にも新型インフルエンザ、マイコプラズマ、溶連菌、アデノウイルスなどの感染症の検査の時にも役立つと思います。

~どこでも発熱外来~ 3つのタイプがあります。

①標準タイプ :  医師側と患者側にテーブルを設置。
②立位タイプ :  立って検査を実施するPCR検査などはこちらをお勧めします。
③コンパクトタイプ :  標準タイプと立位タイプにある医師側がなく患者側のみとなります。コンパクト設計のため院内の狭いスペースで使用可能。

 

問合せ先;有功社シトー貿易株式会社
TEL;03-3949-9922
商品の詳細;https://www.yct.co.jp/product/dokodemo-hatsunetsugairai.html

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