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学生団体を通して大きく変わった価値観

若林 雛子 さん

昭和大学

医療系学生インタビュー(36)

医療系に没頭した4年間と異なる分野への挑戦

――薬学部に進んだきっかけを教えてください。

若林 父方の家族が代々薬剤師なので、医療系の道へ進むことは、子どもの頃からどこか当たり前のように感じていました。高校生の頃は反抗期からか、文系へ進みたいと思った時期もあったのですが、よく考えると医療ほど尊い職業はないと思い、医療の道に進もうと改めて決意しました。

――学校生活はどのように過ごしていますか?

若林 今は4年生なので8月に部活を引退し、医療系学生団体の「MFF」も形式上はまだ代表ですが、実質引退をしました。授業は必修科目があるので、1限〜4限まで。放課後はコミュニケーションを取ったり、本を読んだりと自由に過ごしていることが多いです。また9月からPR会社でのインターンに参加しています。4年生までは医療に絞った活動をしてきたので、これから同世代の医療系以外の人とも交流したいと思っています。一般企業の商品のプレスリリースを作ったりして全く違う業界の仕事をしています。PRという仕事を通して、問題解決能力を身に付け、社会勉強をしています。

――「MFF」に参加したのは、なぜですか?

若林 勉強系のサークルに入りたいと思っていた時に、ちょうど友達に誘ってもらったことがきっかけです。それと、授業に出てバイトをして部活をして……という、一般的な学生生活は送りたくないって思って参加しました。

――実際に参加してみてどうでしたか?

若林 「MFF」は、これからの医療をさまざまな視点から学んでいくイベントを主催する学生団体で、医療×CGや、医療×エンターテインメントなど、大学では普段習わないような視点で講師を迎えイベントを企画します。副代表の時は、企画を多く立案することができて、とても楽しかったですね。代表になってからは、どちらかというと後輩をどのように育てていくか? という、責任のある立場だったので、30人くらいいるメンバーに、報酬が出ない中でどうモチベーションを与えていくかという点など、難しい課題が多かったです。でもこの経験が、人と協力することの大切さを、学ばせてくれたと感じています。一匹狼だった私が代表を経験することによって、大きく価値観も変わりました。周りの友達からも「話し掛けやすくなった」と言われるようになりました。

医療で、薬剤師で、できる街づくり

――将来はどのような方面へ進みたいですか?

若林 よく「薬剤師になるのか?」と聞かれるのですが、卒業後2年ほど地方の薬局やドラッグストアで勤務してみて、その後の進路を考えたいと思っています。薬剤師免許を持っているからといって、薬剤師になる必要があるとも思っていないんです。高校生の時に決めた進路を貫くかどうかは、別の話だと思うので。

――なぜ地方の薬局やドラッグストアを、希望されているのでしょうか?

若林 地方創生に興味があった時期があって、医療の観点から地域の活性化に貢献してみたいと思ったんです。実際に北九州市で実践していて、ドラッグストアを中心として、病院や高齢者サービスの住宅があり、保育園がある街づくりを行っているんです。こんなやり方があるのかと、すごく感動しました。地方にドラッグストアを造ることで、新しく街をつくれることが面白いなと感じました。日本は将来的にどんどん人口が減っていきますが、今の地方の姿は少し先の日本の姿なのではないかと感じます。

また、人と関わることが好きなので、応援したい人の右腕になれるような人になりたいです。「大きく人格形成ができる幼少期に医療から提供するサードプレイス」を作りたいと話している子がいたり、「予防医療として、医療者の働き改革として、地方活性化として、動く病院をしたい」と言っていたり、そういう夢がある人に協力していきたい。熱い想いを持った人に積極的に関わることで、少しでも日本の医療が良くなればいいなと感じています。こんな夢のある人たちに出会えたのも、3年間医療と向き合い「MFF」に所属していたからだと思います。

薬学生としての道、後輩へのメッセージ

――薬剤師として大切なことは何だと思いますか。

若林 まだ働いていないので想像ですが、いかに人に寄り添えるかということだと思います。最近、医療用麻薬に抵抗がある患者さんへの薬学指導を習いましたが、ロジックを話したところであまり意味がないと感じました。病気の人が根本的に抱えていることは、この世から消えてしまうのではないかという寂しさだと思うんです。正論を話すというより、そういう感情を理解するというか、気持ちの根本にいかに寄り添えるかが、薬剤師として大切なことなのだと思います。

――最後に後輩へ何かメッセージがありましたらお願いします。

若林 薬剤師は医師に比べて、地位が低く見られることもあると思いますが、その中で自分がどのように生きていくかを真剣に考えてほしいと思います。薬剤師にしかできないこともたくさんあるのでネガティブにならず、自分のやるべきことを見つけ、真実を見る目を身に付けてほしいですね。

ドクターズプラザ2020年1月号掲載

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