2025
07/01
魅地探索 富山県朝日町
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魅地探索
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富山県
ヒスイの原石を散りばめた海岸と春の四重奏が観光客を誘う
日本海と北アルプスの山々に囲まれた人口約1万人の朝日町。日本海に面した東西約4㎞の宮崎・境海岸は、ヒスイの原石が打ち上げられることから「ヒスイ海岸」の別名で知られる。「日本の渚百選」「快水浴場百選」にも選ばれており、観光シーズンにはヒスイの原石を求める人たちで賑わいをみせる。すぐ近くにある観光交流施設「ヒスイテラス」や、家族でバーベキューが楽しめる朝日ヒスイ海岸オートキャンプ場なども含めた、一大観光エリアを形成している。

ヒスイ海岸(写真提供:朝日町)
一方、町の東南部に広がる3,000m級の北アルプスの眺望も素晴らしい。新潟県との県境に位置する朝日岳から日本海まで続く登山道「栂海新道」は登山家に人気。また、秘境といわれる北又小屋周辺を散策するガイド付きのイベントも随時開催されており、こちらは登山初心者や親子連れでも楽しむことができる。
町の主幹産業は農業で、町内には郷愁を誘う田園風景が広がる。春には町内を流れる舟川沿いに植えられた約280本のソメイヨシノと、地元農家が栽培するチューリップや菜の花が咲き乱れ、それらの背景にそびえる朝日岳や白馬岳の眺望と合わせて「あさひ舟川 春の四重奏」と呼ばれている。

あさひ舟川「春の四重奏」(写真提供:朝日町)
近年では外国人観光客も多数。「タラ汁」「バタバタ茶」などグルメも人気
朝日町役場・商工観光課
水島 蓮氏
昭和29年の「昭和の大合併」においてこのエリアの1町6村が合併した際、名峰朝日岳にちなんで名付けられた朝日町が誕生しました。町内には縄文時代中期の不動堂遺跡があり、遺跡から出土した土器や石器類が朝日町埋蔵文化財保存活用施設「まいぶんKAN」や古美術専門の「百河豚美術館」に展示されています。
朝日町を代表する観光スポットといえば、やはりヒスイ海岸でしょう。休憩場所としても使える観光交流施設「ヒスイテラス」が2018年に完成したことで、より多くの観光客が訪れるようになり、レンタサイクルなども好評です。この一帯ではスケトウダラをまるまる1尾使用した「たら汁」が有名で、国道8号線沿にはタラ汁を食べられるお店がずらりと並んで「タラ汁街道」と呼ばれています。また、この地域特産の「バタバタ茶」もおすすめです。

タラ汁(写真提供:朝日町)

バタバタ茶(写真提供:朝日町)
「あさひ舟川 春の四重奏」も年々知名度が上がっており、2024年には17日間の会期中、過去最多となる11万2,000人の入込みを記録。翌25 年は15日間の会期で9万2,322人と前年から減少しましたが、このうちインバウンドは過去最多の2万9,492人を記録するなど、近年では外国人観光客からも大きな関心を集めています。
また、朝日町発祥のスポーツとして知られるビーチボールは、女性や高齢者も気軽に参加できます。町内では毎年秋に全国大会 が開催され、県外からも多くのエントリーがあり賑わっています。
四季折々の景色をみせる朝日町を、ぜひ一度訪れてみてください。
◆朝日町の概要
人口/10,916人(男 5,160人 、女 5,756人)
世帯数/4,645世帯(住民登録)
(令和7年4月1日現在)
朝日町は富山県の東端に位置し、東は新潟県、長野県と接し、西は入善町、南は黒部市、長野県と接し、北は海岸線9.45キロメートル、日本海に面して遠く能登半島を望んでいます。面積は227.41平方キロメートルです。
東南は標高2,418メートルの朝日岳に始まり、2,932メートルの白馬岳を主峰とする北アルプス連峰がそびえ、小川、笹川、境川、の三川はこれらの山々に源を発し、日本海に注いでいます。気候は概して比較的温暖であり多雨多雪であり、山岳地帯は、杉、松、落葉樹などの木材資源が豊富です。
(朝日町役場ウェブサイトより)
◆朝日町へのアクセス
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